【過去問解説&勉強法】2022年公募推薦英語大問3(12月4日)

公募推薦
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【近大過去問】2022年公募推薦英語大問3(12月4日)の詳しい解説&勉強法を書いています。

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問1

1:I was able to check in without(    )for a long time at the airport counter.

ア.have to wait
イ.having to wait
ウ.wait
エ.waited


消去法で選択肢をしぼる。


解答方法

選択肢を見ると『動詞』の変化形が4つあり、近大の典型的な問題です

まずは、(    ) の直前にある “without” から選択肢 「ア:have to wait」 と 「エ:waited」 が消せます。
without は「前置詞」で、直後に名詞を置くというルールがあり、動詞はおけません。
では、”選択肢ウの wait はどうでしょうか?”
これは普通、「動詞」だと考えますよね?
実は「名詞」の意味も持っています。
名詞の意味は「待機、待ち時間」という意味があります。この時点ではまだ正解の可能性があります。
選択肢イの having to wait はどうでしょうか?
これは、「動名詞」ですが、受験生の人はあまり見たことのない形ではないでしょうか?
中学校でならう [have to] (~しなければならない) の進行形です。
have が「一般動詞」扱いで、動名詞になっていると考えてください。
よって答えは「」になります。

また、[without having to do] で「~しなければならないことなしに」と覚えていれば解けます。
名詞の wait は、「可算名詞」です。もしここで wait が答えならば、「冠詞をつける」or「複数形にする」のどちらかにしないといけません。
[without having to do] or [waitが可算名詞]のどちらかを知らないと、最後の2択からしぼれません。

勉強法・対策

近大の文法問題では、たまに非常に細かい文法を聞かれることがあります。(文法書Evergreen (EG) にも載ってないレベル)
近大の文法でEGに載っていない文法は、5%以下だと思います。逆に言えば、EGに載っている文法事項をすべて知っていれば、95点は取れるということです。EGは、高校文法を逸脱していない基本事項がほとんどです。まずは基本事項から押さえていって、余裕があれば、難しい文法問題や文法事項をおぼえていくとよいです。
この問題でも、[without having to do]よりかは、[without ~ing](~することなしに) などの基本的な文法は押さえておきましょう。
基礎的な文法の理解だけでも、消去法など使って正答率を上げることができます

問2

2:Her debut fiction novel has been(    )anticipated by enthusiastic movie fans.

ア.high
イ.higher
ウ.highest
エ.highly


品詞で選択肢をしぼる。


解答方法

品詞の問題は、( ) の中に「どの品詞が入るか?」を考えていきます。

( ) の直前に has been と現在完了形 [have + p.p] があり、直後には anticipated と過去分詞があります。
2つを合わせれば、現在完了形の受動態 [have + been + p.p] ができ、( ) の中には副詞しか入れられないことがわかります。
よって答えは、「」になります。
他の選択肢は「形容詞」であり、形容詞は「名詞の前におく(限定用法)」or「 C (補語) の位置に置く(叙述用法)」の2つしかなく、この問題の ( ) の位置にはおけません。

勉強法・対策

品詞の問題は、たまに出題される程度です。
ですが、品詞の使い方を知っていれば簡単で、時間もかなり短縮できます。
大学生になったら、おそらく受けるであろう『TOEIC』でも問われる形式です。
普段から品詞に注意して英文解釈していれば十分対応できます。

品詞のルールについて、ある程度法則性を勉強しておきましょう。
特に覚えてほしいものは、”~ly” で終わる英単語です。
通常、ly で終わる単語は、「副詞」だと理解しているはずです。でずが、「名詞+ly=形容詞」になるというルールは覚えておいてください。
例えば、friend という名詞に ly がついた形「friendly」は形容詞です。ly がつくからと、必ずしも副詞になるわけではないです。[EG,P.583,584]

問3

3:Nancy does not usually say much, but what she(    )matters for the decision-making in the classroom.

ア.does say
イ.say
ウ.saying
エ.says do


強調の “do” を見きわめる。


解答方法

まずは、 (    ) が V を問われていることを理解してください。
「what she (    ) matters」の解釈は、”what” が関係代名詞で、”she” が S、”matters” が名詞で O になっています。
( ) に V を入れないといけないので、she に合わせた形が正解になります。
選択肢イは say に三人称単数形の (s) がないので不適です。
選択肢ウは saying となっていて、be動詞がなく、進行形にもできないので不適です。
選択肢エでは says はよいですが、do が文法的に説明できないので不適です。
よって答えは「」になります。
この “does” ですが『強調のdo』の形が、主語によって形が変わっているものです。強調のdoは品詞でいうと助動詞になり、必ず後ろには原形動詞をとります。
この問題でも、does を強調のdoだと考えれば、消去法をせずとも即座に答えられます。

勉強法・対策

「強調のdo」 は、近大で過去にも出題されたことのある文法です。この do は does や did にもなったりします。
EGでは P.466 に載っていて、主に動詞を強調する際に V の直前に置きます。
問題集でもあまり取り上げられていないので、練習は長文の中で確認するのがおすすめです。過去問や長文読解のテキストを進めると、忘れたころによく見ます。まずは、基本的な使い方理解して、長文の中で見分けられる練習をしてください。
近大の文法問題で強調のdoが出ている時は、ほぼ強調のdoが答えになることが多いです。選択肢にあったら、真っ先に疑いましょう。

問4

4:It was because of you(    )we won the first prize in this competition.

ア.for
イ.in
ウ.that
エ.which


強調構文の “that” を見極め、即答する。


解答方法

問3と同じ『強調の文法』です。
「It was 副詞句」の時点で、強調構文[it is 強調語句 that~]だと判断できるようにしてください。これができれば即座に that を入れられると思います。
他の選択肢を見ると、( ) の直後に SV があるので、前置詞である in は使えません。
接続詞の for は後ろに結果を持ってきて、「~というわけは、~だから」という意味です。これを入れると意味が合わないのでダメです。
which は後ろが完全文なので、「関係代名詞」は不可能で、「間接疑問文」で考えると意味が合わなくなります。
消去法で答えても、「」の that になります。

勉強法・対策

強調構文は[it is 強調語句 that~]の形を取ります。強調語句はもともと文の中で強調したい言葉を前に持ってきたものです。

この問題だと、

We won the first prize in this competition because of you.

という文章があり、
この文は副詞句である、”because of you” を強調するために、

It was because of you that we won the first prize in this competition.

という文にして、it was と that の間に because of you を置いています。

もしこの文で、強調したい語が主語(名詞)である “we” であれば次のようになります。

It was we that won the first prize in this competition because of you.

注意したいポイントは、強調したい語の品詞によって、that以下が「完全文」か「不完全文」のどちらになるということです。
強調したい語が副詞句なら完全文、副詞以外なら不完全文になります。
強調構文は問3で聞かれた、「強調のdo」と同じように、見わけができたらほぼそれが答えになることが多いです。

まずは強調構文を理解してください。[EG,P468~470]
問題集では、関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル](ポラリス1)の P.198 などで確かめるとよいです。

*thatに関して
この問題の答えは [it was副詞句] から “that” を選びました。
that は文法問題でよく出題されます。
近大入試で問われる 「that」 には全5種類あります。

that

①:代名詞のthat [EG,P.538,539]
②:接続詞のthat [EG,P.625,626]
③:関係代名詞のthat [EG,P.324~326]
④:強調構文のthat [EG,P.468~470]
⑤:同格のthat [EG,P.482,483]

それぞれ使い方の共通点や違いがあるので、きっちり覚えて使いこなせるようにしてください。

問5

5:Employees were(    )about the prospect of increasing their wages.

ア.excited
イ.excitedly
ウ.exciting
エ.excitingly


分詞の使い分け。


解答方法

パッと見ると「品詞問題」に見えますが、実は『分詞』の問題です。
品詞に問題と考えて、選択肢の「副詞」を入れても意味が合わないので、分詞の問題とすぐにわかります。
過去分詞の “excited” と現在分詞の “exciting” の選択になります。
答えは主語との関係性から、excited の「」と答えます。

勉強法・対策

『現在分詞』と『過去分詞』の2つが選択肢に並んでいる時は、まずは分詞を疑ってください
近大では、この2つが並んでいる時は分詞の問題の可能性が高いです。(例題を解いていくと見分けができるようになります。)

「現在分詞」と「過去分詞」の使い分けの問題は、苦手な受験生が多く、また近大以外の入試でもよく見る形です。

正しい解き方は、2パターンあります。

分詞の解き方

①:「~する」or「~される」のどちらの関係か?
②:動作が「進行・継続」or「完了」しているか?

例えば、この問題では、①の方法で解きます。
①の方法は「能動(現在分詞)」の関係なのか、または「受動(過去分詞)」の関係なのかの判断をします。

「Employees were exciting」 or 「Employees were excited」

を考えたときに、「excite」という動詞は、「S が O を興奮させる」という「他動詞」なので、Employees が「何かを興奮させる」(能動) ではなく、S であるEmployees が「興奮させられる側」(受動)なので、過去分詞を選びます。


次の問題では、②の方法で速く解く例です。

The driving instructor always said all drivers had to sit in the driving seat correctly with their seat belts(    )while driving.

この問題の (    ) には、「fasten(~締める)」という動詞の「現在分詞」か「過去分詞」どちらかを入れる問題だと思ってください。(2020公募11月16日:問3です詳しい解き方はこちらで)
(    ) の前に seat belts があり、この単語が現在分詞の意味で「締めている」or 過去分詞の意味で「絞められている」と、どちらの関係がいいか判断しないといけません。日本語判断で判断する場合、ややこしく感じ難しいと思います。
seat belts が「絞められる」という意味ではなく「絞めている(動作が進行していて、今締めている途中)」or「絞められている (絞める動作が完了している状態) 」を考えた場合、明らかに、後者の(動作が完了している)過去分詞のほうが適切だとわかります。

分詞の選択問題は①と②をうまく使って解くのが正攻法です

この分詞の使い分け問題は、基本を理解した後に数多く問題を解いて慣れてください。EG の P.245~249 に解説があり、これを読んだ後に、問題集だとポラリス1のP.112~119 を進めましょう。
何度も間違って何度も考え直してください。「なぜこの問題は、この答えなのか?」と考える意識をつけてください



*以下は個人的な経験に基づく解き方です。厳密ではないのです。使用する場合は注意してください。


個人的な話ですが、この分詞の使い分けには苦労しました。
上の説明を聞いた後でもなかなか解けないことが多かったです。
私が実践した方法を少し紹介します。

上の問題の例で話します。
私なら…

「Employees were exciting」or「Employees were excited」で悩んだ場合、

Employees were excited を選びます。

「The game was boring 」or 「The game was bored」では?

The game was boring を選びます。

「The news was surprising」 or 「The news was surprised」なら?

The news was surprising を選びます。

「My teacher was satisfying」or 「My teacher was satisfied」なら?

My teacher was satisfied を選びます。


どう考えているかわかりましたか?


SVC の文型で、C の分詞を聞かれている場合、「S ならば、ed(過去分詞」「Sモノ ならば、ing(現在分詞)」というルールで解いていました。


次の場合でも応用が利きます。

「I saw him surprising」or「I saw him surprised」なら

I saw him surprised を選びます。


SVOC の文型で、C の分詞を聞かれた場合、「O ならば、Ced(過去分詞)」「Oモノ ならば、Cing(現在分詞)」というルールです。


この方法で解くときの注意点があります

注意点

①:使えるときは、SVC or SVOC の C が聞かれている場合。
②:分詞が『感情動詞』である。

①・② が条件です。
『感情動詞』というのは、人の感情を表す動詞です。
例を挙げると、surprise, tire, bore, interest, excite, satisfy, exhaust, disappoint などです。(詳しいリストは、ポラリス1[P.113]に載っています。)
注意しないといけないことは、動作動詞はこの方法は使えません。動作動詞の場合、正攻法で考えてください。あくまでも、感情動詞のみです。


使える場所は限定されますが、近大の問題でもこれで解ける問題が意外と多いことに驚いています。
例えば、2022年度公募推薦1日目の問1の問題も、”exhausted” を選ぶことができると思います。分詞構文ですが、主語が Ken と「」を表す単語です。

同じように、2020年公募推薦2日目の問4、”disappointing” でも同じことができます。主語が it と明らかに「人」ではなく「モノ」を表しています。


慣れるまではこの方法で解いていました。
もちろん厳密ではないです。しかし、分詞の問題で正解の数が増えると、モチベーションも上がり、間違った問題もより考えるようになり、結果理解できるようになりました。
(この方法を学ぶ前は、とりあえずわからなければ「ed選んでおけ!」みたいな感じで解いていました…今考えると恥ずかしい…)
最終的には、正攻法でも解けるようにならないといけないですが、もし何かのきっかけになれば幸いです。

問6

6:(    )Richard is attending the meeting, his secretary will be taking over his tasks instead.

ア.Despite
イ.During
ウ.For
エ.While


接続詞と前置詞のみきわめ。


解答方法

『前置詞』と『接続詞』の問題です。
( ) の後に句があれば「前置詞」、節が続けば「接続詞」の問題です。
(  ) からはじまる文と、コンマ( , )から後ろの文には SV があるので、( )には接続詞を入れないといけないことがわかります。
この問題の選択肢は、前置詞が despite と during、接続詞が for と while になります。これで for と while の2択にしぼれます。接続詞だけになると、あとは意味で考えないといけません。
接続詞の 「for」の意味は「~というわけは、~だから」という意味です。
接続詞の 「while」の意味は「~する間」という意味です。
意味から考えれば、「リチャードが会議に出席している間」という意味が合います。
よって答えは「」だとわかります。

勉強法・対策

前置詞と接続詞をたくさん覚えてください。
前置詞は数が多く意味も様々なので、まずは接続詞から始めるのがオススメです。
接続詞は「時制」の問題ともセットで出てくるので、できるだけ早く使いこなせるようになりましょう。
文法書でいうと、[EG,P619~636] に載っていますが、これだけでは足りないです。長文や英文解釈で知らない接続詞がでた時に、調べて覚えてください。それで、近大入試では十分対応できます
前置詞は一度に覚えるのは大変です。こちらも、問題集や長文など出てきた時に、一つひとつ整理して覚えてください。[EG,P.594~616]

問7

7:She said she caught a bad cold last night,(    )was not true because my mother came across her at the party.

ア.that
イ.what
ウ.when
エ.which


関係代名詞の継続用法(非制限用法)を見きわめる。


解答方法

選択肢に、『関係詞』が4つあり、関係詞の問題でなければ『疑問詞』の問題になります。
関係代名詞は直後に「不完全文」をとり、関係副詞・関節疑問文は「完全文」をとります。まずは( )の後ろをチェックします。
(   ) の直後は was なので不完全なので、関係代名詞の問題です。
このことで、選択肢ウの when は消せます。
また、(    ) の前にコンマ( , )があるので、関係代名詞としての that は消せます。(関係代名詞の継続用法は、who, whom, which, whose のみです。[EG,P.328~330])
この知識を使って、that と what を選択肢から外します。
残りは which だけなので、答えは「」になります。

この which の先行詞は、「she caught a bad cold last night」という前文の一部を指します。

勉強法・対策

関係詞代名詞の継続用法には文法事項があり、それを利用して解くことのできる問題が近大で出題されます。
通常の限定用法との違い(この問題のように、that や wha tは継続用法で用いない)などを、比較しながら覚えてください。
また継続用法は長文によく出てくる文法なので、長文の中で使えるようにしておきましょう。
また継続用法の which は先行詞を直前の名詞以外も取れることも、文法書[EG,P.331,332]などでチェックしておきましょう。

問8

8:(    )have any problems, please tell me as soon as you can.

ア.Could you
イ.Should you
ウ.Were you
エ.Would you


仮定法の “if” 省略を見抜き即答する。


解答方法

選択肢がすべて「疑問文」の形になっています。しかし、文末にクエスチョン・マーク ( ? ) がなく疑問文ではないことがわかります。また、この文には接続詞がないのに、前後の文には “節” があります。
選択肢をもう一度見ると、”were”, “should” という単語があります。
これらの単語と接続詞がないことから、仮定法の「if」の省略だと見抜いてください。if が省略されている時は倒置が起こり、文頭における単語は、had, were, shouldの3個です。(   ) の直後に have があるので、were は入れられません。
よって答えは、should の「」になります。

ifの省略を見分けることが、この問題のポイントであり、それを問われています。

勉強法・対策

「if」の省略は近大でよく見る問題です。並び替え問題でも(2019年度B日程1日目の問4)のように、後ろの if 節が省略するタイプの問題もでています。
見抜くのが難しいですが、見抜ければ比較的簡単で、省略が答えになることが多いです。

まずは、仮定法を理解してください。[EG,P.366~374] (もしこれが理解できなければ、時制の理解を優先させてください。仮定法は時制の知識を使います)
理解できれば、基本的な問題を解いてみましょう。[ポラリス1,P,44~53]
この基本ができれば、if の省略に進んでください。[EG,P.367,377]
その後、問題集にトライしてみましょう。[ポラリス1,P58]

近大の仮定法のポイントは、would, should, could などの単語がヒントになることが多いです。この問題のように、接続詞がないのに節が2つあるなど、パターンがあります。ある程度問題ができるようになったら、過去問を数多く解き、見分ける練習をしましょう。

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